紅蓮の少女 ~その名を呼ぶは、死神なり~
上記作品は2008年の冬にリリースした作品です。こちらの作品は本作品に深く
関わる内容となっている為、上記作品の簡単なあらすじを追って行きましょう。
訳あってキャラバン隊から離れて旅をしていた薬師の女とその娘アリスは、旅の
途中、小さな村へ辿り着きます。
アリスはそこで同じ歳頃の少女と出会い、やがて二人は親友になります。
とてものどかで幸せな毎日が続いていました。
そんなある日、村では原因不明の伝染病が蔓延し、村人はその病の前に為す術
も無く、一人、また一人と絶えていきました。
やがてその原因不明の流行病はアリスの親友の母親を蝕み始めました。
親友の少女は悲しみに暮れ、それからしばらく誰とも会おうとしませんでした。
アリス母子は訳あって薬師という身分を隠して旅をしていましたが、親友の母親
が無抵抗に死んでいくのを見ていられないという娘の気持ちを察し、旅先で仕入
れた薬を調合し、親友の母親の病を治します。
その噂を聞きつけた村人達は、次々とアリス母子の元へ助命の嘆願を申し出て
来ました。
しばらくすると村にいつもの活気が戻り、アリス母子は聖女のように崇められるよ
うになりました。
そんなある日、”奇跡の力を持つ魔女がいる” という噂を聞きつけた領主は、アリ
ス母子の民衆からの異常な慕われ方を妬み、アリス母子を魔女であると断定し、
宗教裁判にかけようとします。
宗教裁判には民衆の証言が必要でしたが、嘘でもアリス母子を告発しなければ
自分たちが裁判にかけられて殺されてしまうので、アリス母子を魔女であると証言
しました。
初めに命を救われた親友の母親だけが彼女たちを裏切ろうとしませんでした。
やがて彼女に教会への出頭命令が下り、娘と共に宗教裁判に掛けられる事にな
りました。
彼女は最後までアリス母子を庇おうとしましたが、母が処刑されるのを恐れた娘
がアリス母子を魔女であると証言してしまいます。
村人達の証言がとうとう揃ってしまい、アリス母子は魔女として裁かれる事になり
ました。
処刑当日、磔にされた母子の前には最後に彼女達を裏切った娘の姿がありまし
た。アリスは彼女を憎悪の目で睨み付けましたが、彼女は目を逸らし続けていま
した。
やがて磔にされた十字架に火が灯り、紅蓮の炎に包まれながらアリスは息絶え
るまでずっと彼女を睨み続けていました。
ここまでが 「紅蓮の少女 ~その名を呼ぶは、死神なり~」 のあらすじです。
さて、その後のうのうと生き延びたかつての親友は今、どうしているのでしょうか?
―――※公式より抜粋
マダム・ヴァイオレット
最低最悪の美女マダム・ヴァイオレットの生涯を辿る7つの物語。
物語は全て人生においての分岐点を描いています。
いうなればマルチED形式です。
彼女がもし、あの時、別の行動を取っていたら…というその後の人生を描いた内容となっております。
そして全シーンにおいて、マダムの武勇伝が描かれています。
■マダム・ヴァイオレットの生涯 其の一
もし幼少時代、アリス母子を裏切らずにいたら―――。
ヴァイオレットと母がアリス母子の身代わりになって異端審問にかけられる末路。
かろうじて彼女は母に助けられて処刑前日にアリス母子と共に国外へと逃亡するが、
母がアリス母子の身代わりになって死んでいった事をいつまでも忘れられないでいた。
アリスとは非常に仲睦まじくしていたが、心の底ではアリス母子に対する激しい憎悪を捨てきれない。
彼女が19歳になったある日、それまで湛えていた感情が暴発し、アリス母子を残酷な拷問にかけて惨殺してしまう。
最終的にはアリス母子を見殺しにした後の人生と何も変わっていない。
どちらにしてもマダムヴァイオレットは誕生していた。
■マダム・ヴァイオレットの生涯 其の二
彼女は様々な貴族を傀儡として来たが、この街へ母と共に移住してきた時に最初に出会った心優しい貿易商の男の事を、心の底では想い続けていた。
彼は様々な大陸を旅しており、彼女の知らない世界の事をたくさん教えてくれた。彼女はすっかり彼の虜になっていた。
ある日、彼に縁談の話しが持ち上がる。同じ商人で富豪の娘らしい。
彼女は彼に振り向いて貰う為に様々な男と寝て色気の漂う女になろうとして来たが、それが無駄に終わる事を許せず、彼の婚約者を貴族の権力を借りて殺してしまう。
彼は犯人が彼女である事に気付いており、裁判にかけると彼女は非難するが、自らの立場を守るために彼をも残酷な拷問にかけて惨殺してしまう。
彼の遺体は地下の拷問部屋にある宝箱に折り畳んで乱雑に収納した。
■マダム・ヴァイオレットの生涯 其の三
もし貿易商の男を一途に想い続けていたら―――。
貿易商の男は結局、彼女の一途の想いに気がついて縁談をまとまる寸前に彼女との婚約を主張し、縁談を断った。
それに激怒した父は彼を家から追い出してしまう。
無一文からの船出となった二人の前途は多難なものだった。
父の影響力が拡がるこの街では雇われる日も無く、彼は失意のうちにただの飲んだくれに成り下がってしまう。
すっかり人が変わってしまった彼は、とうとう彼女に八つ当たりをするようになり、貧困と冷え切った彼との関係に耐えきれなくなった彼女は絶望の中、彼の強引な勧めで娼婦として生きる事になる。
■マダム・ヴァイオレットの生涯 其の4
彼女は自らの権力を行使してとても放漫な暮らしをしていた。
ある日、彼女は自分の美貌をを後世に残すために、様々な肖像画家に肖像画を描かせていた。
肖像画の出来が満足できなければ、次々と画家を殺していた。どの画家も美しい彼女の肖像画を描いたが、そんな中で只一人だけ酷く怯えた表情の彼女を描いた者がいた。
彼女は彼に何故このような肖像画を描いたのかと尋ねると、彼は「これはあなたの本当の姿を描いたのです。とてもお美しい」と臆面も無く語った。
彼女は激怒して彼を殺そうとしたが、捕らえる寸前で逃げられてしまう。
■マダム・ヴァイオレットの生涯 其の五
ある日、彼女は腕の良い画家の評判を耳にし、彼に自らの肖像画を描かせた。出来上がった肖像画を見て、その後の自らの老いを恐れた彼女は翌日、街の美しい少女を数名屋敷へ呼び寄せた。
屋敷の地下へ彼女たちを連れて行くと、その場で次々と殺していった。
若さに執着した彼女はその皮を剥ぎ取り、スープにして毎朝毎晩口にした。
彼女の行動は次第にエスカレートし、ついには街の赤ん坊にまで手を出し始めた。
耐えきれなくなった民衆はとうとう暴徒と化し、彼女を捕らえ宗教裁判にかけ、斬首刑にした。享年24歳。
■マダム・ヴァイオレットの生涯 其の六
様々な貴族と関係を持ち続けた彼女は、ついには王妃の座を奪う野望を持ち始めた。
ある日、貴族の薦めで王宮で行われる夜会に招かれた彼女。
その美貌と知識を武器に国王の寵愛を射止めた彼女は、王妃の立場を脅かすまでの存在になっていた。
王妃は子に恵まれなかったが、ヴァイオレットもまた、子に恵まれなかったので彼女は焦っていた。
そんなある日、ある貴族の子を身篭ってしまった彼女は、その子を王の子であると偽って王宮での立場を主張した。
それを怪しんだ王妃の侍女が王妃に告げ口し、それがとうとう王の耳に届いてしまう。
王の信頼を失った彼女は国賊とされ、街でさらし者にされ、斬首刑にされた。
その後、王妃には元気な男児が生まれた。
■マダム・ヴァイオレットの生涯 其の七
彼女は母と共に過去の罪の意識にさいなまれて外国へ移住した。
母は生きていくために娼婦となり、女が賢く生きていく術を娘に教えた。ヴァイオレットは18歳になると高級娼婦となり、様々な貴族達と関係を持つようになる。
彼女は男を身分や財産で品定めする女になっており、身分の低い男は相手にもしなかった。
彼女を慕う貿易商の男もいたが、爵位を持たない男だったので相手にもしなかった。
―――※公式と歌詞カードより抜粋
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